この図をご覧ください。どちらも大切なことですが、小さい時期のお子さんには、「『非認知能力』の方を先に体験させることが大切だ」ということが話題になっている昨今です。
「感情をコントロールする力」、「人とうまくかかわる力」、「目標に向かってがんばる力」、どれもとても大切ですね。さて、実際に元郷園でのお子さまたちはどうでしょうか・・・。欲しいと思うおもちゃを誰よりも早く自分の手に入れようと必死ですねえ・・・。一度つかんだら、なかなか手を放しませんなあ・・・。お友だちが持っているおもちゃを無理やり奪おうとする時のセリフが「順番!!」順番には、ズル込みの意味はなかったような?
でも、学んだこともあるのですよ。それは・・・。誰かが使っていても、そのお友だちが手放したら自分のものにしていい・・・。手放さなくても、「おまけの汽車ポッポ」の歌を歌い、終わったら次の人が使える・・・。似たものを使うことで妥協する・・・。別の遊びに切り替える・・・。同時に、トラブルの不満をスタッフに訴える力も確実に伸びてます。全て生きる上で大切な学びです。
2階では、スタッフがナレーションで仕切り役になれば、「オオカミと3匹のこぶた&7匹の子ヤギ」の劇ができるようになってきました。「フーフーのフ~」で飛ばされて次のお家へ移ったり、段ボール箱の中に隠れたりするお子さんたちの姿は、実に生き生きしています。なんと、こども広場でのサッカーでも、マイボールとしてキープするより、みんなで一つのボールを追いかけた方が面白いことに気づいてきましたよ。
3階では、スタッフを介さないで、お友だちの間で「鬼滅の刃ごっこ」が盛り上がっているのがすごいです。たんじろう、ゆずこ、いのすけ等、役決めをした後、それぞれのアイテムを協力して作って身体に装着し、紅蓮華を歌いながら走り回っています。「感情をコントロールする力」、「人とうまくかかわる力」、「目標に向かってがんばる力」、どれが欠けても、ごっこ遊びは続きません。それが続くわけですから、大したものです。
実は、非認知能力は、学ばせるというよりも、子ども自身が遊びの中から学んで身につけていくものです。“遊び”とは、おもしろいと興味を持ったものに自分から近寄って、夢中になって、いろいろ試しながら世界を知っていく行為です。
文科省、厚労省、保育学会では、非認知能力を高める保育を推奨していますが、巷では、認知能力を高める、いわゆる「お稽古保育園」がまだまだ人気のようです。さくらそう保育園は、非認知能力の獲得を目指したいと思います。「人が40歳になった時に、幸せな人生を送っていたい(ペリー・プレスクール・プロジェクトでググってください~)」と願うのならば、「小さい時期の遊びを存分に体験すること」です。
ところで、この写真はコナラの幹で、元郷園のシンボルツリーです。風で倒れるのを防ぐため竹に縛り付けていたロープが朽ちなかったため、木の成長と共に幹に食い込んでしまいました。苦しそうです。でも、よく見ると、この部分は他の部分よりも太く立派に見えます。もしかしたら、木は「このままでは、縛られた部分が弱くなるのではないか?」と考え、その対策として、縛られたところの周辺の幹を太くたくましく変身させたのかもしれません。誰からも教わらないのに、木自らが物理的に計算して補強したように見えます。
先ほど、「“遊び”とは、おもしろいと興味を持ったものに自分から近寄って、夢中になって、いろいろ試しながら世界を知っていく行為です。」と書きましたが、これは木の“遊び”なのでしょうか?
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